Designed by Apple in California.

ライターの林信行さんが書かれたWWDC2013のファーストインプレッションが際立っている。
もし人々がみな、追われるようにして作れるものすべてを作っていたら、
いったい誰が1つのものを極めてくれるのか
我々は「便利」を「喜び」と、
そして「豊富さ」を「選択の自由」と勘違いし始めている
何かをデザインするためには、焦点を絞ることが大事だ
そして我々が最初に問うのは、人々にどう感じてほしいかだ
例えば、「喜びを与える」「人々をつなぐ」……
その後、我々はその意図に基づき、手を動かし、作り始める
これは時間のかかる作業だ
1つ1つの“YES”の背後には1000の“NO”がある
我々はものごとをシンプルにし、完璧なまでに洗練し、
我々の作るものが、1人1人の人生を変え、
心に触れるようなものになるまで、
製品のそこかしこに手を入れて、何度も作り直す
そこまでやって初めて、我々は製品に署名を入れる
「Designed by Apple in California.」と
開幕して最初のビデオにガツンとやられ、途中そのDesigned by Apple in California.のメッセージに背筋がシャンとし(think different以来かも)、最後のビデオで静かにクロージングした今年のWWDC。

流石に見るべきところを見ていると感じさせてくれる記事のなか、Appleからのメッセージを訳し紹介されているのが上記の引用文だ。

最後のビデオはCMとして流れる予定だと言う。それは比べてしまうとthink differentのようなインパクトは無い。どちらかといえば淡々と地に足をつけ、生活の中に静かに染み渡って行くようなイメージ(このウェブページの美しさはなんだろう)

それでいい。そこがいいのだと思う。ジョブスではなくクックの時代のAppleの本当の幕開けだったのかもしれない。

それにしても、新しいMac Pro欲しいなあ。


「仕事用のMac」に手が届かなくなって、古いMacやノート型で作業をやり過ごすようになっていたここ数年。もちろん現行のMac Proが一部のその筋の専門家の道具におさまってしまっていたこともある。今広告デザインの仕事をする時にiMacやMac miniでも十分なほどMacは進化した。ノート型でも同様。Mac Proが別格の位置に行ってしまってからはMacBook Proがある意味最高のマシンだったと思う。

そこにMac Proは戻ってきた。詳細や価格は秋深くならないと分からないが、昔のように(例えばあのグラファイトのG4タンクで仕事をするぞ!というような)仕事への意欲までかき立ててくれる最高峰のマシンが帰ってきたのだと思う。

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